スイスショック

【よみ】
すいすしょっく
【英名】
Swiss Franc Flash Crash

スイスショックとは、2015年1月15日のスイス国立銀行(SNB)理事会で、2011年9月から約3年にわたって維持してきた、スイスフランの対ユーロ(EUR/CHF)の上限1ユーロ=1.20フランの廃止を突如として発表。1.20フラン近辺で推移していたユーロが0.85フランまで約0.35フラン(約30%)暴落したことをいう。

ちなみにこの発表は為替相場の安定化を目的として設立された国連の専門機関である、国際通貨基金(IMF)にすら事前に報告されていなかった。

スイスショックは、スイスが貿易黒字国で輸出大国、GDPの大半を輸出企業が生み出していたため、フラン高による国内経済の悪化は回避したいとの思惑があった。しかし、2009年からの欧州債務危機を背景に安全通貨とされるフランが対ユーロで買われ、2011年8月には当時の過去最高値を更新(1ユーロ=1.0067フラン)したことで、SNBは2011年9月6日に1ユーロ=1.2000フランを上限とした無制限の為替介入(ユーロ買い、フラン売り)に踏み切った。SNBがユーロを買い支えてくれると、ファンドなどがユーロの買いポジションを膨らませていたことで、急激かつ大幅な下落を見せた。

SNBの為替介入は一定の効果を示していたが、ユーロ圏の景気後退やデフレ懸念からECBによる量的緩和(QE)への観測が強まり2014年後半からユーロ売り、フラン買いの圧力が強まってきた。既に外貨準備高が国内総生産(GDP)の7割まで膨れ上がっていたことで、SNBはECBがQEを実施すれば1.2000の上限を維持するための継続的な介入は不可能と判断し上限を撤廃した。実際にECBは1月22日にQE実施を決めた。

2020年7月14日 更新