スタグフレーション

【よみ】
すたぐふれーしょん
【英名】
stagflation

スタグフレーションとは、停滞を意味するスタグネーション(Stagnation)とインフレーション(Inflation:物価上昇)を組み合わせた造語。景気が後退しているにもかかわらず、インフレーションが同時に進行する現象のことを言う。

通常、景気後退時は需要も落ち込むことからデフレーション(物価低下)要因となるが、例えば、戦争や災害などによる外的要因により原油などの供給能力の低下(供給量の減少)によって総需要に供給が追い付かずに価格が上昇してしまう現象。

景気後退期で賃金が上がらないにも関わらず物価が上昇してしまうため、消費者には厳しい経済状況となる。

スタグフレーションを克服するのは容易ではない。通常、景気が悪化した場合は金融緩和を実施して、市中への資金供給量を容易にすることで経済の活性化を狙う。

しかし、スタグフレーションはインフレも同時に起こっていることから、物価上昇につながる金融緩和を実施することは出来ない。かと言って、インフレを抑えるために金融引き締めを実施すると景気がさらに悪化してしまう。

1970年代後半の第2次オイルショック時に米国はスタグフレーションで苦しめられていた。当時のポール・ボルカーFRB議長はのちにボルカーショックと呼ばれる強力な金融引き締めを行い、まずインフレを徹底的に抑え込んだ。同時に米景気も大幅に悪化し、失業率は10%に迫るところまで上昇したが、インフレ抑制後の金融緩和によって、経済は回復し、その後のグレートモデーション(大いなる安定)の下地を作ったと言われている。

2020年7月1日 更新