各経済指標は、各国の金融政策も含め、為替市場・株式市場に大きな影響を与えることから市場関係者は常に注目しています。時代・時期によって注目される経済指標も変化していくことから、各指標の特徴をつかんでおきましょう。
2010年代からは米雇用統計が常に注目される指標です。
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各国共通経済指標

生産者物価指数(PPI、Producer Price Index)

一般的に、製造業者の商品・サービスの販売価格を図る毎月の物価指標。卸売物価指数と表記する場合もあります。
消費者物価指数(CPI)とともに各国金融当局が注目している経済指標です。
各国の消費をする商品や傾向によって調査項目に違いがあります。
アメリカでは1万品目以上の調査を行っていますが、日本では企業物価指数(GCPI)として企業間の商品価格を中心としておりサービスは含まれていません。消費者物価指数同様に、価格変動(季節要因含め)が大きい食品及びエネルギー関連を除いたコアの数値で企業側の物価動向を把握しておきましょう。

消費者物価指数(CPI、Consumer Price Index)

家計が購入する商品・サービス価格の平均的な変化を測定する物価指標。各国で発表する際の母数・対象物品に違いがあります。最近では、低成長経済の中、需要や季節で価格変動がある食料品・エネルギー関連を除くコア指数により、重点が置かれています。
一般的には全国的な数値が発表されるが、都市部・特定地区を別途発表する場合もあります。
(例)日本:東京都区部、全国
アメリカ:総合指数、コア指数(食料品・エネルギー除く)

貿易収支(International Trade in Goods and Services)

民間及び政府部門が外国との間で行った商品・サービスの輸出入統計。
アメリカ:貿易赤字拡大傾向が続けば、企業からの圧力とも合わせて保護貿易主義懸念でドル売り材料としてとらえられる傾向があります。
欧州:EU/ユーロ圏の域内貿易、域外貿易別に発表されます。域内貿易については、関税が撤廃されているため、Intrastatという方法で集計されている半面、域外貿易はこれまで通りに関税データが用いられています。域外貿易では、対イギリス・アメリカスイスなどに対して黒字で、赤字相手国は中国を筆頭にロシア、ノルウェーなど。(日本はほぼ拮抗、2015年数値)
日本:国際収支統計(決済ベース)と貿易統計(通関ベース)があります。一般的に後者を指す。円安が進んだ2015年後半に入ってからは、貿易黒字額が回復したことで、為替市場のフローの逆転現象が出ており、円高圧力が高まっているといわれています。

鉱工業生産(Industrial Production)

製造業、鉱業、公益業(電力・ガス)の生産に関する経済指標。
最近でこそ、サービス業・個人消費の数値が気になるが、実質GDPとの連動性が高いことから、四半期ベースで発表されるGDPに合わせて3か月平均での年率比較でみておいたほうが良いでしょう。
米国の鉱工業生産の発表時には、設備稼働率も発表されます。
日本の場合には、速報が翌月末に、翌々月中旬に確報が稼働率と合わせて発表されます。

小売売上高(Retail Sales)

小売業および飲食店の売り上げを販売する側から見る代表的な経済指標。個人消費の動向を見るうえで重要な指標です。小売売上高の業種別では、国ごとによって調査対象比率に変化があります。
アメリカでの対象企業は4900社以上で、自動車関連(約21%)、食品・飲料(約13%)などで、原油価格の影響を大きく受けるガソリン関連は約8%に低下しています。消費トレンドを見るうえでは、季節・価格要因が大きく関係する食品・エネルギー(ガソリン)を除いたコア指数でみることが重要です。
ユーロ圏では、食品のほか、非食品の中で自動車関連では燃料のみ、外食・テイクアウトが除外されています。ユーロ圏での小売売上高の割合としてドイツとフランス、イタリア、スペインで75%程度(2010年基準)を占めています。
イギリスでは5000社のサンプル企業(小売業界全体では約20万社)に対して毎月調査を行っています。イギリスの場合でも、変動の大きいガソリン分野(およそ11%、2013年基準)を除いた小売売上高の動向に注目しておきましょう。
日本の場合には、経済産業省が発表している商業動態統計がこれにあたるのですが、市場の注目度・反応は限定的です。

GDP(Gross Domestic Product,国内総生産)

GDP(Gross Domestic Product,国内総生産)とは、国民の所得・生産勘定に基づき、一定期間内(一般的には、四半期、もしくは1年間)に国内で新たに生み出された付加価値の総額が計算されています。
GDPには価格変動も含めた「名目GDP」と、産出量の変化のみを考慮した「実質GDP」とがあります。一般的にその国の成長率を指す場合には、実質GDPのことを指しています。国によっては、発表形式が変わります。
(例)日本:第1次速報、第2次速報
アメリカ:速報値、改定値、確報値
アメリカのGDP発表内容には個人消費・固定投資・在庫増減・商品サービスの純輸出・政府支出などで構成されており、中でも個人消費GDPへの注目度は高く、好調な数値であれば、米経済への期待感が高まります。
2014年7月からアトランタ連銀がGDPナウという統計を公表しています。実際のGDPの発表前の推計値なのですが、先行指標としてチェックしておいてもよいのではないでしょうか。

製造業PMI(Industrial Purchasing Manager Index)

最近注目されているPMI(Purchasing Manager Index)は、Markit社が共通の項目で各国・各地域における企業の購買部担当者に対する毎月調査を行い、PMI指数のほか、製造業・非製造業を加重平均した総合指数も発表しています。
質問内容は、各企業の生産・事業環境、新規受注、雇用などについて『改善、変化なし、悪化』のいずれかを選択回答してもらう形式です。
好不況のポイントである50ポイントが分岐点。ユーロ圏においては、全体の数値のほか、各国の景況感の差にも注目しておきましょう。
中国統計局が別途発表する製造業PMIもありますが、Markit社同様の調査内容で比較するのであれば、Caixin(財新)PMIとなります。PMIの前につく各タイトルはスポンサードの名前です。中国のCaixinPMI以前はHSBCPMIとして発表されていました。日経PMIもあり、インド・ベトナムPMIの冠タイトル指数としても発表されています。一般的に発表されるPMI数値は、ヘッドラインのみです。詳しい内容については、Markit社との特別契約がなければ閲覧できません。

サービス業PMI(Service Business Purchasing Manager Index)

製造業PMI同様に、Markit社が各国・各地域における企業の購買部担当者に対して毎月調査を行い、PMI指数のほか、製造業・非製造業を加重平均した総合指数も発表しています。
サービス業に関しては、事業活動(ヘッドライン数値)自体が調査対象、その他は製造業同様に各企業の生産・事業環境、新規受注、雇用などについて『改善、変化なし、悪化』のいずれかを選択回答する調査。

米国の経済指標

雇用統計(Employment Situation)

市場の注目度が一番高い米経済指標。米労働統計局(BLS)が発表している毎月の経済指標(一般的に、毎月第1金曜日)で、事業調査(CES:Current Employment Statistics)と家計調査(CPS:Current Population Survey)で構成される労働統計です。
事業調査では、毎月14.3万社の企業及び政府関連機関に対して調査を行っています。
市場で注目されている非農業部門雇用者数は農業部門以外でフルタイム・パートタイムの労働につき、BLSが定める雇用統計調査期間内に労働の対価(賃金)が支払われた人数を指しています。ただ、個人事業主、家族従事者、ボランティア、軍人などいくつかの項目は除外されています。
市場の注目は、ヘッドラインの非農業部門雇用者数と失業率。ただ、FRBの金融政策においては消費につながる賃金上昇、労働参加率も勘案していますので、ヘッドラインが良くても、後者の数値の伸びが低ければ雇用状態が良いとみなせない場合があります。

新規失業保険申請件数(Unemployment Insurance Weekly Claims)

市場ではわかりやすくJobless Claimsと呼んでいます。米労働省が毎週発表している失業保険統計の一つ。他にも、失業保険継続受給者数、延長給付申請、緊急失業給付数なども同日発表しています。新規失業保険申請件数は、景気先行指数の構成指標にも含まれていることから、米雇用統計の予想材料として市場の注目度は高いです。申請件数が少なければ、雇用者数が増加というイメージになります。

JOLTS(Job Openings and Turnover Survey、労働移動調査)

Job Openings and Labor Turnover Surveyの略。
人員を採用する側の月次統計になります。対象調査企業は約16,000社。JOLTSで発表される内容としては、雇用者数(Employment)、求人者数(Job Openings)、採用者数(Hires)、離職者数(Separations)や、離職内容でも辞職(Quits)、レイオフ・解雇(Layoffs & Discharges)も発表されています。採用及び離職率については、労働市場環境指数(LMCI)にも含まれており、労働者側の数値である米雇用統計の数値と合わせてみておく必要があります。雇用者数の増減が採用なのか、また、離職でも自主的なのか会社都合なのかで企業採用動向をみるうえで、チェックは必要。

ADP雇用報告(ADP National Employment Report)

ADP雇用者数(増減)とも表されます。人事関連業務の米アウトソーシング会社でもあるADP(Automatic Data Proseccing)社の全米雇用報告(ADP National Employment Report)が発表している数値です。対象は、約41万社のサンプル・データ(民間部門雇用者数のおよそ20%)。毎月の民間部門雇用者数の増減の変化を推計した数値です。
市場では、毎月の米雇用統計(米労働省発表)の予想をするうえで参考にすることもありますが、ほかの週間統計やISM数値とも合わせてみておく必要があるでしょう。

ISM製造業景況指数(ISM Manufacturing Report on Business)

ISM(米サプライマネジメント協会)が発表する製造業の購買・供給担当者に対する調査をもとに作成される月次報告です。アメリカの調査会社として、経済指標のタイトルにはISMとなっていますが、Markit社が行っているユーロ圏・イギリス、中国などの製造業PMI(購買担当者指数)と共通の調査方法です。
対象企業は18業種400社以上。回答する購買・供給担当者は、生産、新規受注、雇用など10項目について前月比で上昇・変化なし・低下のいずれかを選択します。50ポイントが項目の拡大・縮小の分岐点となり、総合のISM製造業指数は、新規受注・生産・雇用・入荷遅延・在庫の加重平均で算出されています。

ISM非製造業景況指数(ISM Non-Manufacturing Report on Business)

ISM(米サプライマネジメント協会)が発表する非製造業の購買・供給担当者に対する調査をもとの作成される月次報告です。対象は18業種375社以上。調査項目はISM製造業景況感指数同様に、新規受注、雇用など10項目。ヘッドラインの総合指数は加重平均されています。50ポイントが項目の拡大・縮小の分岐点。

耐久財受注(Durable Goods Manufacturer's Shipments,Inventories and Orders)

耐久財とは、3年以上使用可能であり、比較的高額な商品を指します。調査対象は89業種4800ユニット(会社もしくは部門)で、社内の部門取引も計上されています。この数値は、生産や設備投資の先行指数として見られています。価格・受注変動が大きい輸送関連を除いた数値で見るほうがトレンドを見るうえでは有効でしょう。日常的な資本財受注のトレンドを見るうえでは、コア指数(民間航空機を除く)を見ることが必要です。

NY連銀製造業景気指数(Empire State Manufacturing Survey)

ニューヨーク連銀が毎月発表するNY州内の約200の製造業幹部(主にCEO)に対して調査を行った数値。調査項目は総合指数のほかに新規受注、出荷、受注残など10項目。ISMとは違い、ヘッドラインの数値は各項目を加重平均したものではなく、それ自体が調査項目になりますので、数値のブレが比較的あり、市場予想との差もかなり出てくることから、この数値だけに頼らず、各地域の地区連銀の景気指数とも合わせてみておきましょう。

フィラデルフィア連銀製造業業況指数(The Federal Reserve Bank of Philadelphia Business Outlook Survey)

ISM指数との相関が比較的高く、「製造業」の景況感を判断する景気指標です。ペンシルベニア、ニュージャージー、デラウエア州の製造業における景況感や済活動の現状を示したもので、非農業部門就業者数、失業率、製造業の新規受注・在庫、平均賃金、個人所得など11項目から構成され、各項目について1ヶ月前と比較した現状と6ヶ月後の期待を、「良い」「同じ」「悪い」の中から選択させインデックス化した指標です。

個人所得・支出(Personal Income/Spending)

アメリカ国内在住の個人の消費動向に関連する指標です。個人所得は実際に受け取った所得から社会保障費・税負担を差し引いた可処分所得。所得の構成項目(賃金給与・賃貸・利子配当)、可処分所得、貯蓄率が発表されます。個人消費支出は、商品・サービスの金額ベースの数値で、最近の傾向では商品購入で1/3に低下する反面、サービス需要が2/3に増加しているようです。

ミシガン大学消費者信頼感指数(University of MichiganConsumer Sentiment Index)

消費者の家計や経済状況に対する楽観・悲観の度合いを調査に基づいて算出した指数。調査対象地域はアラスカ・ハワイ除いた48州とワシントンDC在住の成人男女500人。調査対象者は6か月ごとに入れ替わるローテーション方式で、新規回答者は60%となっています。質問構成は、家計状況、経済状況など約30項目に及びます。毎月中旬の金曜日に速報値、月末に確報値が発表されます。景気が好調なときは100ポイントを上回ることもあり、その場合にはFRBの利上げ期待が高まりやすいといわれています。

消費者信頼感指数(Consumer Confidence Index)

米カンファレンス・ボード(CB)が発表する月次の経済、雇用、所得などの調査指標。現在と将来に対する消費者のマインド、個人消費動向を把握する指標です。消費者に対してアンケート調査を行ない、消費者のマインドをインデックス化し、現在の状況 (経済・雇用) と6か月後の予想(経済・雇用・所得)を調査します。前回数値との比較で景気に対する期待感をつかんでおきましょう。

新築住宅販売件数(New Residential Sales)

文字通り、契約段階の新築住宅の売買を示す統計。中古住宅販売と合わせて、景気トレンドを先取りした経済指標。ただ、対象は一世帯住宅としており、多世帯、モービルホーム(一般的にはトレーラーハウス)は除外されています。また、指標は売買をベースとしているので、実際の受渡しの有無は確認できません。
例えば、2000年のバブル時代においては、完成済みと比較して、未着工・建設中の販売戸数が大幅に増加していました。また、価格帯での推移にも差があり、中古住宅販売戸数と合わせて、30万ドル以下の価格帯が低迷している場合には、高額物件が嵩上げしていると判断したほうがよいかもしれません。

S&Pケース・シラー住宅価格指数 (S&P/Case-Shiller Home Price Index)

全米主要都市圏の一世帯住宅の販売価格の動向を示す指数。この指数は、カール・E・ケース教授とロバート・シラー教授が中心となり、1980年代から統計が始まりました。調査の対象都市は、主要10都市(ボストン、シカゴ、デンバー、ラスベガス、ロサンゼルス、マイアミ、ニューヨーク、サンディエゴ、サンフランシスコ、ワシントンDC)で、主要20都市統計の場合には、(アトランタ、シャーロット、クリーブランド、ダラス、デトロイト、ミネアポリス、フェニックス、ポートランド、シアトル、タンパ)が加わります。あくまで主要都市の価格動向としてとらえたほうが良いでしょう。

中古住宅販売戸数(Existing Home Sales)

アメリカでの住宅市場の動向を見る上では、住宅売買のおよそ80%を占める中古住宅販売戸数は重要。景気が上向けば先行性が比較的高いこの統計は上向き傾向となります。契約者への所有権移転完了ベースで集計しているため、所有権移転文書に関しての規制変更に伴って、最近では販売数と成約数で違いが見られます。後者の成約数でトレンドを見たほうが良いでしょう。

住宅着工件数Housing Starts(New Residential Construction)

月中に着工された新築住宅戸数になります。発表内容には、種類別(一世帯、多世帯)、地域別(北東部、中西部、南部、西部)と詳細もあります。着工件数の先行指標として、建設許可件数もあります。
一般的に住宅投資が増加すると、家具・電気製品への波及効果が大きいため、景気動向と密接な関連を持つといわれています。ただ、最近の傾向では、一世帯住宅よりは多世帯住宅のほうに伸びがあるようです。保有するよりは、賃貸住宅へのシフトが見られるようです。

日本の経済指標

日銀短観

正式名称は、企業短期経済観測調査。日本の経済指標の中で一番注目度が高い経済指標。日銀(日本銀行)が、四半期ごとに企業活動の実態に関して調査を行い、発表している数値。(発表時期は、4月・7月・10月初旬及び12月中旬)調査範囲は広く、対象企業は資本金をベースに大企業(資本金10億円以上)、中堅企業(同1億円以上10億円未満)、中小企業(同2000万円以上1億円以下)の3つの区分となっています。調査項目としては、各企業の業況判断(「良い」「さほど良くない」「悪い」の3つの選択肢)の他、売り上げ・収益計画、設備投資計画など項目も広範囲。
市場が注目しているのは、ヘッドラインの業況判断DIで、「0(ゼロ)」が景気の良し悪しの境目となります。
最近では、ヘッドラインだけではなく、将来の見通しとして設備投資への積極性があるのかどうかも、海外勢の日本株投資の判断材料となっているようです。
また、短観調査の項目に、各企業の想定為替レートも含まれていることから、市場では各企業の為替ヘッジ水準を推測する材料ともなります。

機械受注

内閣府が発表している主要機械メーカーに対して行っている受注調査。機械設備投資の先行指標として注目されています。ヘッドラインとしては、船舶・電力を除いた民需ベースで、対前月比で発表されます。ただ、この指標は受注の単純合計で集計されていることから、季節要因・大口取引などで数値が振れやすく、四半期平均などグラフ化して傾向で見ておく必要があるといわれています。

欧州の経済指標

HICP(Harmonized Indices of Consumer Prices、基準消費者物価指数)

欧州統計局(EuroStat)が発表している購入される消費財およびサービス価格の変化を示した消費者物価指数。2015年=100を基準としています。統一基準に基づいて加盟国集計を行っているこの指数でECB(欧州中央銀行)の金融政策の物価安定評価に用いられています。
ECBの目標としては「ユーロ圏のHICPが前年比2%もしくは2%に近い水準以下」としているため、将来の金利動向を予想する材料となります。2016年現在では、マイナス金利が導入され、水準としてかなり乖離していますが、ECBが発表する経済見通しとも併せて重要な指標です。

ZEW景況感指数(ZEWFinancial Market Survey)

ドイツZEW(欧州経済研究センター)が月次で発表している約350人の金融専門家に対する調査内容の数値。
期待指数は、今後6か月間のドイツ経済状況に対して楽観的・悲観的回答の割合の差を示しています。「0(ゼロ)」が楽観・悲観の分岐点。
ほかの経済指標が企業に対する調査に対し、この指数は投資家やアナリストが調査対象のため、金融市場の影響を受けやすいようです。よって、実体経済の傾向を見るのであれば、IFO景況感指数を見たほうが良いかもしれません。

IFO景況感指数(IFO Business Climate Index)

IFO経済研究所が発表している毎月約7000社に対して行っているドイツの製造業、建設業、卸売業及び小売業者に対する景況感指数。
調査内容として、現在の状態(現状指数)および今後6か月の見通し期待指数があります。
ヘッドラインの景況感指数は現状指数と期待指数の平均値です。現状指数は、「良い」と「悪い」の回答の差。期待指数は、「より好ましい」および「より好ましくない」の回答の割合の差を2005年平均=100として標準化した指数です。直近のイベントに対する反応として現状指数、将来的な見通しとして期待指数をみるとスタンスによって使い分けたほうが良いと思います。

その他の経済指標

英雇用統計

イギリス国家統計局(ONS)が毎月発表する雇用関連統計。発表内容は、失業保険申請件数、雇用者数、失業率、労働参加率など。ただ、市場ではILO(国際労働機関)の定義に基づいて計算される数値を重視しているようです。「仕事がなく、過去4週間に求職し、2週間以内に就職可能」または「仕事はないが、就職が決まっており、2週間以内に就労開始」の人数を失業者として定義しています。視点としては、米雇用統計同様に、中身の数値にも注目しておきましょう。

英建設業PMI

ユーロ圏PMIの数値同様に、Markit社/CIPS社がイギリス国内の建設業(約170社)に対して調査を行っている毎月調査。イギリス社会では不動産関連の事業が比較的多く、建設支出の動向で英経済の好不況を見る傾向もあるようです。

英住宅価格指標類

イギリス経済では住宅市場の動向に対する重要性から、いくつかの機関が独自に住宅関連指標を発表しています。
代表的なものとしては:
ネーションワイド(Nationwide)住宅価格指数・・・・・・ネーションワイド社の住宅ローン記録に基づいた指数。
ハリファックス(Halifax)住宅価格指数・・・・・・ハリファックス社の住宅ローン記録に基づいた指数。
ライトムーヴ(Rightmove)住宅価格指数・・・・・・ライトムーヴ社のWEBサイトで掲載された住宅広告の提示価格に基づいた指数。最終的に取引された価格ではないことに注意。
RICS(王立チャータード・サーベイヤーズ協会)住宅サーベイ・・・・・・イングランド及びウェールズの不動産業者に対する住宅市場調査。価格、販売、在庫の現状・見通しなどの質問項目がある。

豪雇用統計

オーストラリア統計局(ABS)が発表している毎月の雇用調査指数。雇用者数、失業率、潜在失業率、労働参加率など。調査は、15歳以上で軍人、外国籍以外に対して行われています。雇用統計発表時に、業種別・フルタイム/パートタイム別の発表を行っています。ヘッドラインの数値だけではなく、正規採用の推移にも注目して判断したほうがいいといわれています。
業種別の順位(2015年)では医療、小売り、建設業、教育、製造業などとなっています。国際商品市場の低迷もあり、オーストラリア経済をけん引してきた鉱業分野の悪化が目立っていました。
ABSの予算削減によって調査簡略化等が行われており、幾たびか変動が大きくなった経緯があるので、発表時の数値に関しては季節調整前と認識したうえで、前回発表数値の修正値にも気を付けておきましょう。

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