FXと確定申告 2012年版

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  • 第1章FXと税金の仕組み
  • 第2章確定申告の必要性を検討してみよう
  • 第3章確定申告記入の実例(平成23年3月期用)
  • 第4章よくある質問と誤解の多いポイント

第3章 確定申告記入の実例(平成23年3月期用)

[1] 給与所得者のほかにFX取引がある人の場合

では、ここからは実際に給与所得のほかにFX取引がある人のケースで、確定申告の記入実例を解説していきましょう。

【一般的な源泉徴収票の記載事例】

この源泉徴収票から読み取れるデータは以下のとおりです。

(1) 上田晴夫さんの年収は700万円です。したがって、給与所得控除を差し引いた給与所得金額は510万円です
(2) 所得控除の内訳は社会保険料控除649,200円、生命保険料控除(一般タイプ)50,000円、地震保険料控除3,000円、妻 雪子さんが控除対象配偶者380,000円、基礎控除380,000円の合計1,462,200円となっています。
(所得控除の適用漏れがあるかどうかをここであらためて検証する必要がある)

税金の前払いと考えられる源泉所得税は299,900円です

ということです。このほかに

FX取引の所得金額 = 収入金額(売買による損益 + スワップポイントによる損益) - 必要経費

というデータが取りまとめられており
上田晴夫さんの場合には

FX取引の所得金額(316,800円)=収入金額(720,000円)-必要経費(403,200円)

と算定されています。
ここまでのデータをとりまとめると以下のとおりとなります。

【上田晴夫さんの申告資料】

上田晴夫さん 年齢/46歳 職業/会社員 | 上田晴夫さんの家族構成は専業主婦の妻と、中学生の長男。給与収入は700万円で、FX取引での収入は72万円、必要経費は40万3200円でした。

ここまでのデータを確定申告書の第二表に記載していくこととなります。
記載例は以下のとおりです。

【申告書第二表の記載イメージ】

記載ポイントは以下のとおりです

  • 住所・氏名を記入
  • 源泉徴収票をもとに勤務先名称・年収・源泉処置税額を記入
  • 源泉徴収票をもとに社会保険料控除・生命保険料控除・地震保険料控除を記入
    (源泉徴収票の記載に誤りがなければ、「源泉徴収票より」として、金額を転記するだけでOKです。ただし、適用漏れ等があれば、ここであらためて追加記載をすることになります。)
  • 源泉徴収票をもとに配偶者控除(あるいは配偶者特別控除)・扶養控除の内容を記入、生年月日等で控除の内容が相違してきますので、正確に記入してください。
    (同居した者しか扶養親族としていなかったといった、適用漏れ等があれば、ここであらためて追加記載をすることになります。)

所得控除の内訳は社会保険料控除649,200円、生命保険料控除(一般タイプ)50,00円、地震保険料控除3,000円、妻 雪子さんが控除対象配偶者380,000円、基礎控除380,000円の合計1,462,200円となっています。

【申告書第一表の記載イメージ】

ここまでで、確定申告書の第一表の左側の記載はすべて完了することとなります。
つまり、給与所得者の場合、源泉徴収票に所得控除が漏れなく計上されていれば、所得控除として書き加えるものは雑損控除・医療費控除・寄附金控除の3種類だけと考えればよいでしょう。

確定申告書の第一表の左側の書き方の注意点としては、必要経費を記入する欄はありません。この記載例の場合には、ダイレクトに給与所得の収入金額と給与所得金額、公的年金等以外の雑所得の収入金額と所得金額とを記載していくことになります。

FXの相対取引は総合課税ですから

総所得金額(5,416,800円) = 給与所得金額(5,100,000円) + 公的年金等以外の雑所得の金額(316,800円)

となります。

ただし、この総所得金額(5,416,800円)に超過累進税率が課税されるわけではありません。所得控除の合計1,462,200円を差し引いた残り3,954,000円に下記超過累進税率が科課税されるのです。
なお、この段階で1,000円未満端数切り捨てとなります。

課税される所得金額(3,954,000円)・・・・千円未満端数切り捨て = 総所得金額(5,416,000円) - 所得控除の合計額(1,462,200円)

【所得税の速算表】

税額 = (1)課税所得金額 * (2)税率 - (3)控除額 (課税所得金額の1000円未満の端数は切り捨て)

確定税額(363,300円) = 課税される所得金額(3,954,000円)×20% - 427,500円

ここで、給与所得に対しては源泉徴収票に記載のあるとおり、299,900円の税額がすでに差し引かれているので、追加で納める税金が63,400円という結果となるのです。

第3期分の納める税額(63,400円)・・・100円未満端数切り捨て = 確定税額(363,300円) - (源泉所得税)299,900円

課税所得が算定され、税額が算出されるまでの流れのなかで

  • 各種所得の金額に誤りはないか
  • 所得控除の適用漏れはないか
  • 課税所得が算定される段階で1000円未満端数切り捨て・納税額が発生する段階で100円未満端数切り捨てといった処理が正確になされているか

といったところがポイントとなるでしょう。

【課税所得が算定され、税額が算出されるまでのイメージ図】

【課税所得が算定され、税額が算出されるまでのイメージ図】

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